羽田空港に着いてからは、大抵の場合、モノレールで都内に入ります。
大学生の時に就職活動で東京に行ったのが、たぶん初めて一人で訪れた機会。
その時もモノレール。
浜松町に着く少し手前で、左手車窓から見える「ポンジュース」のでかい看板。
あの看板を見ると、「あぁ、また東京に来たなぁ」としみじみ。
今回の出張は、
いつもとは少し趣の異なる東京での過ごし方となりました。
何がいつもと違ったのか?
それは、訪問先の選定理由です。
いつもの出張だと、主には商談だったり、
自社の店舗運営や商品づくりに役立ちそうな、
話題のショップや新しい商業施設を尋ね歩くことが多いのですが、
今回はそうした場所ではなく、
僕の個人的な興味関心を動機とした、人やモノに会いに行った出張でした。
行った場所は、奥浅草と呼ばれる浅草寺の裏手に広がる古い町のエリアや、
代々木上原から参宮橋にかけての住宅地が広がるエリアなど、
いわゆる、最先端の資本が集積するターミナルではない、
ふだんづかいの生活圏域のエリアです。
東京って日本でいちばん大きな街だし、世界的にも有数のメガシティ。
ヒト・モノ・カネがじゃんじゃか集まっていて、次から次へと最先端の開発がなされていく。
地方にいるぼくらは、何となく子どもの頃から「そこ」を目指すというか、
何らか学びに行ったり刺激を受けたり、模倣してみたり。
それが成長につながる、みたいな考え方でやってきてたと思います。
だから、せっかくわざわざヒコーキ乗って東京まで行くんだから、
できるだけターミナルを訪れよう!みたいな感覚で出張することが多かった。
でも、今回は生活圏域。
結果から言うと、
そこで出会った人の経験や価値観・世界観などを通じて見つめるその町は、
とても新鮮でいきいきと色鮮やかに僕の脳裏に焼き付き、
「あぁ、この町好きだなー、また訪れたいな」と何の気負いもなく思えた体験でした。
もう一段深堀りすると、町を好きになる前に、
同じような身の丈で、自分の価値観でハンズオンでお仕事してるその人を好きになり、
その人が楽しく働いたり暮らしたりしている町は、自ずと僕も好きになる。
たぶん、そんな心理的な段階を経て、
好きになって、記憶に残って、再訪したい、となったんでしょうね。
この辺は好みの問題もあるでしょうけど、
建築も、再開発された真新しい最先端の複合ビルよりも、
築何十年かを経た、かつては段ボール倉庫だったりおもちゃの問屋会社だったり、
そうしたバックグラウンドのある古いビルをリノベーションした場所の方が好きです。
なぜなら、その当時の町の様子や、その後の変遷、
そこで働いていた人たちの人生について思いを馳せることができるからです。
そうすることで、
僕自身がイマジネーション(などと言う立派なものは持ち合わせてないですけどね笑)を
活性化させることができて、うまくいけばその刺激が、次の価値を作っていけるんじゃないか、
そんな可能性を感じることができるからです。
単に歳をとっただけかも知れないですけど、
最近のターミナル再開発で得られる刺激は、ちょっとあまりに身の丈を越えていて、
気持ちが入っていかないので、気持ちよく想像することがあんまりできないかも、です。
ちょっと、デカすぎる。
地方のいなか町で、小商いをやっているせいかも知れないですけど、
お互いに気持ちよくコミュニケーションとれる範囲で、好きな人たちと楽しくお仕事できて、
イマジネーションがより活性化して、未来を作っていけるなら、もうそれでええやんか、とすら思ってしまった。
結局行きつくところは、人とのコミュニケーション。
そんな昭和のひなびた感性を再認識できた一泊二日の旅でした。
現地でお世話になったみなさま、素敵な時間をありがとうございました。